Laboratory Practice 〈臨床生理●脳波検査のステップアップ・8〉
小児基礎脳波
小林 勝弘
1,2
,
大塚 頌子
1,2
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科・発達神経病態学
2岡山大学病院・小児神経科
pp.640-647
発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102127
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はじめに
乳児期から小児期にかけて脳神経系には,脳重量の急激な増加や,髄鞘化の進展などの著しい発達がみられる.これを反映して脳波像にも著明な発達的変化が認められる1~6)ため,小児脳波の判読には年齢的変化に関する知識が必須である.
脳波は発達を示すため,正常の基準がそれぞれの月年齢で変化し,正常・異常の判定が成人よりも困難であり,各月年齢での正常状態を把握する必要がある.未熟児や新生児では,頭囲が小さく通常の国際10-20電極法の電極配置が困難な場合,電極数を減らした特殊な配置を行うこともある(図1).またポリグラフィとして,眼球運動,呼吸,心電図,筋電図などを同時に記録する8).
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