私の一推し免疫染色
HNF-1β
安田 政実
1
,
町田 知久
2
,
大金 直樹
3
1埼玉医科大学国際医療センター病理診断科
2東海大学医学部八王子病院病理診断科
3神奈川県立がんセンター検査科
pp.250-251
発行日 2008年3月1日
Published Date 2008/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102022
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はじめに
Hepatocyte nuclear factor(HNF)-1βは,その名のとおり肝臓で発現する蛋白であり,アルブミンの産生やα-フェトプロテインなどの転写因子として機能することが知られている.これに加えて,昨今,DNA microarrayによる解析から卵巣明細胞腺癌において有意に高い発現を示すことが明らかにされ,組織化学に応用される抗体が開発されるに至っている.既に複数の施設から,この抗体が組織切片のみならず細胞診標本でも有用である旨の報告がなされている.本稿では,特異性の点で信頼度が高いHNF-1βの染色態度を紹介すると同時に,例外があることにも言及する.
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