Laboratory Practice 〈病理●内部精度管理・2〉
検査センターにおける細胞診検査のリスクマネージメント
大塚 重則
1
,
田中 昇
1
,
山内 一弘
1
,
羽山 忠良
1
1PCLジャパン病理・細胞診センター
pp.147-149
発行日 2008年2月1日
Published Date 2008/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101999
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はじめに
近年,医療におけるリスクマネージメントの重要性が強く認識され,医療機関や登録衛生検査所などの臨床検査室ではそれぞれ工夫を凝らし検査過誤を防いでいる.
われわれ検査センターは種々の医療機関から多量の検体を受託し,検査を行っている.ちなみに2006年に扱った細胞診検体は880,000件を超えており,それに伴い検査過誤に陥るリスクは極めて高くなっているのが現状である.
本来のリスクマネージメントとは潜在する過誤因子を抽出し,その対策を施し実施することが理想であると考える.しかし,われわれがリスクマネージメントの一環として実施している内部精度管理は実際に発生してしまった事例に学び,その対策を実施しているに過ぎないのが現状である.今回,本稿では細胞診検査における検体取り違えを防止する対策と,スクリーニングのエラーを防ぐ対策を中心に述べる.
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