増刊号 メタボリックシンドローム健診検査技術マニュアル
各論
3. 検査後手順―検査結果の読み方と利用法 4) 尿定性の利用の仕方
辻 裕之
1
,
原 茂子
1
1虎の門病院健康管理センター
pp.1269-1276
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101898
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尿定性検査とは?
尿定性検査は一般的には試験紙法を用いた尿定性/半定量検査を意味している.多くの施設においては,これを自動分析器により一括測定している.各検査の詳細については他稿で述べられる予定であるが,必要であれば適切な総説1)をも参照していただくとよい.尿定性/半定量検査の検査項目について現在主に行われているものと,それらの検査からわかる病態について,筆者なりに概括したものを表1にまとめた.
一方,2008年4月から施行される特定健診の中核となるのはメタボリックシンドローム(metabolic syndrome)である.メタボリックシンドロームは肥満や血圧,血糖,脂質といった代謝面の異常であり,これらは尿定性/半定量検査で直接には診断できない.ただそのなかで,尿pHと尿蛋白についてはメタボリックシンドロームとの関連を示唆する知見がある.
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