Laboratory Practice 〈臨床生理●呼吸機能検査のステップアップ・4〉
呼吸機能検査のデータの読み方のポイント
小川 浩正
1
1東北大学保健管理センター/感染症・呼吸器内科
pp.776-783
発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101800
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
はじめに
呼吸機能に求められている大切な役割は,ガス交換,すなわち,生体の恒常性を維持するために必要なエネルギー源となる酸素の体外からの取り込み,および,代謝の過程で産生される二酸化炭素の体外への排出である.ガス交換は,肺胞と,その肺胞に接する肺毛細血管との間で行われる.呼吸機能検査は,このガス交換の能力を知るために行うものであり,そのために必要な要件としての「換気が十分であること」,「拡散がスムーズであること」,「換気と血流のバランスが保たれていること」それぞれを評価するものである.呼吸機能検査データを読むにあたっては,その検査値が成り立つ生理学的意味を理解することが重要である.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.