オピニオン
もっと積極的に―検査の人たちから1人の臨床検査技師へ
山﨑 家春
1
1井上記念病院医療技術部検査科
pp.1356
発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101641
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近年,専門認定技師制度が定着し始めている.それぞれの受験資格は認定機関により独自に定められている.「臨床検査技師」だけを前提にしている場合がある.この場合,受験資格のなかに日本臨床衛生検査技師会の行っている「一般教育研修課程」の修了もぜひ加えていただきたいと思っている.卒業後できる限り多くの分野の研修会などで履修することには意義がある.なぜならば経験年数とともに担当業務以外の研修会などには参加しなくなるからである.地域によっては物理的に困難な状況もあるが履修の方法はある.また,臨床検査技師もしくは衛生検査技師として業務しているのであれば日本臨床衛生検査技師会に加入しているべきと考える.もちろん認定を受ける場合や認定資格を維持するためにはそれぞれの学会,研究会などの会員である必要がある.そのため臨床・衛生検査技師の基盤である日本臨床衛生検査技師会を脱会してしまうのは如何なものか.
「専門分野以外には興味はない」と自分勝手に決め込んでいる若手~中堅技師が増えてきていると聞く.チーム医療への参加の必要性がいわれ続けているが医療現場で求めているのは専門特化している検査技師ではなく,検査全般に精通し信頼できる検査技師なのである.だからといって専門分野不要論を唱えているのではない.
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