増刊号 包括医療と臨床検査
第1章 総論―包括医療とは
4.検査経費のコストダウン方策
4)ブランチラボのメリット・デメリット―臨床検査技師本来の業務に立脚した視点から
矢澤 直行
1
1昭和大学横浜市北部病院臨床検査部
pp.964-967
発行日 2003年9月15日
Published Date 2003/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101554
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はじめに
現場の意向とは無関係にそれは突然やってくる.大学病院の臨床検査部がブランチ化されることは,病院検査部の危機と呼ばれている.一方,会社から見れば,ブランチラボの権利を勝ち得たことは大いなる発展であろう.物事を評価する場合に,何をメリット,デメリットと採るかは,その立場によって大きく異なることはいうまでもない.ここではブランチラボの展開が大学病院の臨床検査部の管理運営や臨床検査技師の在りかたに与える影響という観点から,何がメリット,デメリットかを考察したい.
当院では病院設立の計画段階から大幅に外部委託を取り入れる方針で,多くの部門が外部委託となった.臨床検査部も検体検査をブランチラボに託す形で2001年4月の開院を迎え,現在に至っている.このブランチラボの準備段階から現運用までの経験を基に,私見を述べる.
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