Laboratory Practice 病理:細胞像からここまでわかる
尿(2) 尿路結石症
堀内 啓
1
,
原田 弥生
1
,
松谷 章司
1
1NTT東日本関東病院病理診断部
pp.810-812
発行日 2003年9月1日
Published Date 2003/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101515
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
尿路結石症には,腎盂結石症,尿管結石症,膀胱結石症などがある.いずれも,血尿と腰背部痛が主な症状である.尿路系の閉塞を伴う場合には,尿のうっ滞をきたし,水尿管症や水腎症を合併することもある.腎盂炎や膀胱炎などの炎症を合併することも稀でない.診断は,経静脈的腎盂造影やCTなどの画像診断,膀胱鏡で結石を確認することでなされる.尿路結石症に伴い出現する移行上皮細胞はしばしば異型を伴い,移行上皮癌との鑑別に苦慮する場合が多い.したがって,臨床医から尿路結石症の有無についての情報を事前に得ておくことが重要である.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.