検査じょうほう室 病理:進歩する染色法
免疫組織化学の染色態度が乳癌の治療方針を決定する?― HER2蛋白とは
広井 禎之
1
,
大屋 智裕
2
1防衛医科大学校病理学第一講座
2BML病理細胞診センター(PCL)
pp.365-367
発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101389
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はじめに
2001年6月,癌治療薬trastuzumab(商品名Herceptin)が保険収載された.本薬剤はいわゆる分子標的療法剤であり,あらかじめ標的が特定できている分子に直接作用して抗腫瘍効果を現すのが特徴である.そして乳癌におけるHerceptin投与対象例の選択には抗HER2蛋白抗体を用いた免疫染色が行われている.
本稿ではこのHER2蛋白および抗HER抗体を用いた免疫組織化学について解説する.
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