検査じょうほう室 一般:一般検査のミステリー
尿中にマーロックス®を認めた例
野崎 司
1
,
伊藤 機一
2
1東海大学医学部附属大磯病院中央検査室
2神奈川県立衛生短期大学
pp.362-364
発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101388
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はじめに
尿は腎臓で血液を濾過して生成され,尿管を通って膀胱に一時蓄えられ,さらに尿道を通って体外に排泄される.尿沈検査は,この腎・尿路系から出現する血球や上皮細胞などの有形成分を観察し,腎・尿路系疾患の診断や治療に役立てる検査である.尿沈成分は,健常人の場合,生理的な変動により限られた成分をごく少量認めるにすぎないが,疾病状態においてはその数が増えたり,通常見られない成分(癌細胞や異常結晶など)が見られたりする.
本稿では出血性膀胱炎の治療中にマーロックス®を使用した症例について報告する.
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