臨床検査のピットフォール
HER2免疫組織化学法のピットフォール
堀井 理絵
1
1がん研究会有明病院病理部
pp.226-228
発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103878
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
HER2(human epidermal growth factor receptor type 2)は,浸潤性乳癌と進行・再発胃癌においてHER2標的治療薬の適応決定因子である.すなわち,浸潤性乳癌または進行・再発胃癌にHER2標的治療を考慮する場合,HER2検査が必須で,HER2陽性であれば治療の適応,陰性であれば非適応となる.HER2検査の対象は,HER2遺伝子(HER2/neu,c-erbB2)とHER2蛋白であり,通常,前者はin situ hybridization法で,後者は免疫組織化学法(immunohistochemistry,IHC)で測定される.本稿では適切なHER2検査,特に免疫組織化学法について述べる.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.