技術講座 生化学
small dense LDL測定法とその意義
塚本 秀子
1
1慶應義塾大学医学部中央臨床検査部
pp.237-241
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101348
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新しい知見
リポ蛋白中のLDL(low density lipoprotein,低密度リポ蛋白質)は多様性があり,その密度(比重)は,広義には 1.006~1.063 g/ml,粒子サイズは22~28 nmに分布している.このLDLは動脈硬化症との関連が強いため,従来から量的にも問題とされてきた.近年このLDLのなかでも,粒子サイズの小さいかつ比重が大きい小粒子・高密度small dense LDL(sdLDL)の存在が特に動脈硬化との関連で注目されている.すなわちLDLと動脈硬化との関連については量的なものから質的なものへと変化してきた.このsdLDLの存在は冠状動脈疾患の相対的危険度が,有さない人の3倍になることがKraussらにより示された.
ここではsdLDLの簡便かつ確実な測定法について紹介する.
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