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自動血球計数器による血小板凝集塊の検出
清水 美衣
1
,
北川 泰久
1
,
桑平 一郎
2
1東海大学医学部神経内科
2東海大学医学部呼吸器内科
pp.1538-1541
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101287
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はじめに
最近,厚生労働省は脳梗塞,心筋梗塞の発症予防のための啓蒙活動をさかんに行っている.その理由として,生活習慣の欧米化のためか,わが国での血栓症発症率が著しく増加し,国の医療負担が大きく増大したことが挙げられる.その負担を軽減するには血栓症の発症を予防することが重要である.血栓症,特に動脈血栓症の発症メカニズムには血小板が大きく関与する.そのため血小板の活性化状態を把握することが重要であり,現在ではその指標として血小板機能亢進1)および活性化血小板陽性率2,3)を測定する各種検査が試行されている.
最近,血小板機能亢進を簡便,迅速に捉えられる全自動総合血液分析装置による血小板自然凝集塊の検出法が,新たな血小板の機能検査法4)として注目されている.本稿ではその原理と臨床的意義について概説する.
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