増刊号 新しい臨床検査・未来の臨床検査
各論
5.感染症検査
ノート ヘリコバクター・ピロリ感染の診断と治療の手順
高木 敦司
1
1東海大学医学部内科学系総合内科
pp.1244-1245
発行日 2006年10月15日
Published Date 2006/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101098
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
はじめに
消化性潰瘍は,いったん治療を中断すると,容易に再発がみられるために,酸分泌抑制薬による維持療法が必要であった.ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)は,慢性胃炎患者の胃粘膜より分離培養されたグラム陰性の桿菌である.H. pyloriは胃潰瘍・十二指腸潰瘍の患者からも,高率に検出される.一方,本菌の除菌により潰瘍の再発が防止されることが明らかにされて,わが国においても2000年11月には胃潰瘍・十二指腸潰瘍に対してのH. pyloriの除菌療法が保険で認められている.本稿では,H. pylori感染の診断と治療の手順についてまとめた.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.