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LD測定でのP→LとL→Pとの違いを知る
星野 忠
1
1駿河台日本大学病院臨床検査医学科
pp.691-693
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100954
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[「今は乳酸だけど」って何?]
先輩から「昔は乳酸脱水素酵素(lactate dehydorogenase,LD)をピルビン酸に反応させて活性を測っていたよ,今は乳酸だけど.」という話を聞いたことはありませんか.“乳酸脱水素酵素”なのだから乳酸に作用させて,その活性を測るのが本当でしょう.どうして以前は逆反応だったのでしょうか.また,近年わが国では正反応が用いられるようになったのでしょうか.確か,LDの正逆の反応については習ったはずですよね.
[乳酸脱水素酵素]
LDは,臨床検査の生化学項目としてAST(aspartate aminotransferase,アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ),ALT(aranin aminotransferase,アラニンアミノトランスフェラーゼ)と並び広く利用されている代表的な酵素の一つです.酵素には常用名と系統名とがあり,一般には常用名:Lactate dehydrogenase(LD)として呼ばれることが多く,系統名のEC1.1.1.27,L-lactate:NAD oxidoreductaseの名称をご存じの方は学生時代に臨床酵素に興味を持ち,勉強された方に違いないでしょう.
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