連載 臨床医からの質問に答える
血漿FDP検査について質問された
菅野 信子
1
,
矢冨 裕
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.662-666
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100946
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背景
血中FDP(fibrin/fibrinogen degradation products,フィブリン/フィブリノゲン分解産物)の測定は,播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation,DIC)をはじめ各種血栓症,出血性疾患の病態把握に極めて重要で日常検査として広く普及している.
これまでのFDP測定法は,抗ヒトフィブリノゲンポリクローナル抗体を用いた方法で,専用試験管で作製したフィブリノゲン除去血清を検体として用いる測定法(血清FDP)であった.近年,フィブリノゲンと交叉反応せず,各種のFDP分画と反応するモノクローナル抗体を用いた測定試薬が開発され,血漿検体による測定法(血漿FDP)が可能となった.
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