形態検査結果デジタル処理の臨床応用・4
内視鏡検査業務のシステム化
橋本 庄太
1
,
國井 重男
2
,
和田 大介
3
1NTT東日本法人営業本部e-Japan推進本部医療ソリューション
2東北大学医学部附属病院メディカルITセンター
3NTT西日本電信電話(株)ソリューション営業本部ソリューションビジネス部産業ビジネスグループIT戦略チーム
pp.1399-1407
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100891
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はじめに
内視鏡検査業務におけるシステム化は電子内視鏡の登場以降,画像ファイリングを中心に飛躍的に広まってきている.しかし,検査業務サポートにかかわるシステム化は検体検査や放射線検査と比べてかなり遅れている.
実際にオーダリングシステムが導入されている病院でも内視鏡検査オーダまでは導入されていない場合が多く,予約はシステム管理とするが,依頼は医師が依頼票へ記載する必要があるといった状況が発生している.また,検査室内では画像ファイリングシステムによって画像は蓄積管理されていても,前回検査レポートの準備,実施情報管理,会計情報伝達,レポート作成は手作業で行われている場合が多いといった状況である.このように内視鏡検査は人件費の高い医師,看護師が中心になって実施されるため,病院経営上はもっと効率化を進めるべき業務であるが,他検査に比べてシステム化がかなり遅れているのが実態である.さらにシステム化が遅れている別の要因は,内視鏡検査に携わるスタッフにとって利用しやすい業務支援システムが存在しなかったという点や,検体検査や放射線検査など実施件数の非常に多い業務への投資を先に進めた点にある.
今回は内視鏡検査業務の具体的な課題とシステム化のコンセプト,システム導入時の課題とを紹介し,これから内視鏡検査に関するシステム導入を検討する方の参考に供したい.
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