Laboratory Practice 生理 超音波像の読みかた
陰嚢内臓器
澤村 良勝
1
1さわむら泌尿器科クリニック
pp.1370-1377
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100881
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陰嚢内病変の画像診断法
陰嚢内病変の画像診断法としては,超音波検査,RIシンチスキャン法,血管造影法,X線CTスキャン法,MRIなどが採用されてきた.
RIシンチスキャン法は,一時期,精索静脈瘤や精巣回転症の診断に用いられてきたが,精索静脈瘤はその対象が男性不妊症患者であることや精巣回転症では好発年齢が思春期以前の若年層であることから,造精臓器への影響の懸念より,超音波検査法が確立された現在ではほとんど用いられることはない.血管造影法やCTスキャン法もX線被曝の問題から陰嚢内病変それ自体への診断に用いられることはごく稀である.MRIは被曝の心配もなく明瞭な陰嚢内の画像を得られることから優れた診断法ではあるが,スクリーニング検査法としての地位は低く,精巣腫瘍などの特殊な疾患にのみ応用されているのが現状である.
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