けんさ質問箱Q&A
乳び血清での乳びの度合いの表現方法は
宮下 徹夫
1
1日本大学医学部附属板橋病院臨床検査部
pp.1315-1316
発行日 2004年10月1日
Published Date 2004/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100868
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検査項目によっては乳びが大きく影響します.乳びの度合いはイントラファット20%を基準にしたりホルマジン濁度数や中性脂肪濃度が使われています.生化学の自動分析機では乳びを1+,2+と判定するものもあります.乳び血清での乳びの度合いの表現方法を教えてください.(仙台市 M. O.生)
臨床検査室で取り扱う血清試料に見られる濁りの原因の多くはカイロミクロンによるもので,食後に採血された検体や,イントラファット,イントラリポスなどの脂肪乳剤による高カロリー輸液中の患者の血清に認められる高度な濁りでは,血清トリグリセライド(triglyceride,TG)が増加しています.脂質代謝異常の患者検体では,カイロミクロンが著増するWHO現象型分類型や型で顕著な濁りが観察されますが,,型のように,TGを多く含む超低比重リポ蛋白質(very low density lipoprotein,VLDL)が優位に増加する場合にも濁りが生じます1,2).しかし,カイロミクロンとVLDLとでは粒子の大きさが異なるためTGの量と血清の濁りとは一致しない場合もあります.では濁りの程度(濁度)はどのように表したらよいでしょうか.
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