トピックス
抗体エンジニアリングと診断技術
橋口 周平
1
,
杉村 和久
1
1鹿児島大学工学部生体工学科
pp.1319-1322
発行日 2004年10月1日
Published Date 2004/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100860
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はじめに
抗体は生命が育て上げてきた専属の分子標的素子の中で無限の特異性を誇る分子である.この抗体を作製する技術である細胞融合法が1975年にKollerとMilsteinらによって確立され1),科学への革命をもたらした.30年を過ぎた現在においても,特定の分子の存在や動きの同定において,「抗体」は切っても切り離せないツールとして用いられている.また医薬としての期待も高く,現在は抗体のヒト型化やヒト抗体を単離する技術が確立され,生体内投与できる抗体医薬として現実味を帯びてきている.本稿では抗体ファージライブラリーという新しい抗体作製方法と抗体エンジニアリングに焦点を当てて最近の状況を紹介したい.
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