今月の表紙
百聞は一見に如かず・16 導管が狙われる自己免疫疾患
松谷 章司
1
1NTT東日本関東病院病理診断部
pp.330
発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100514
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本項では,導管がターゲットになっているという点で類似している疾患として,シェーグレン症候群(Sjögren syndrome),原発性胆汁性肝硬変(primary biliary cirrhosis,PBC),自己免疫性膵炎(autoimmune pancreatitis)などを列記する.組織学的に類似する点も多いが,疾患単位としては共通部分も,そうでない部分もあり,その解釈には俯瞰する視点からの研究が必要であろう.
(1)シェーグレン症候群:唾液腺や涙腺などの外分泌腺がリンパ球浸潤を伴う免疫学的機序によって,分泌低下をきたす疾患で,関節リウマチや全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus,SLE)などの膠原病に合併する続発性と乾燥症候群(sicca syndrome)が主体をなす原発性とに分類される.診断に際しては以下に記す4項目中いずれか2項目以上を満たす必要がある(改訂診断基準1999年).
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