増刊号 一線診療のための臨床検査
第II章 各論―検査編
4. 生化学検査
11)AMY,P-AMY
今野 稔
1
1MS研究所
pp.1283-1286
発行日 2005年10月15日
Published Date 2005/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100290
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検査の基礎
1 . 試料の取り扱い
アミラーゼ(amylase,AMY)は室温で1週間,4℃で数か月安定であるといわれている.しかし,電気泳動法によるアイソザイム分析では泳動パターンに変化が早期に生じることから,4℃保存は7日間程度とし,それ以上にわたる場合は-20℃以下で凍結保存する.
唾液中には血清中よりも数百倍以上高い唾液腺型アミラーゼ(salivary amylase,S-AMY)が存在することから,血清や尿などの試料採取に当たっては唾液を混入させないように注意が必要である.ヘパリン以外の抗凝固剤(EDTA,クエン酸およびシュウ酸)は活性を阻害するので,それらを用いて採取した血漿は測定に使用しない.
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