増刊号 一線診療のための臨床検査
第I章 総論―臨床編
9. 中枢神経系疾患の検査
2)意識障害―血糖値/血液ガス/アンモニア/アルコール
菅野 治重
1
1高根病院
pp.1107-1109
発行日 2005年10月15日
Published Date 2005/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100243
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意識障害をきたす疾患には脳血管障害,脳腫瘍,呼吸不全,循環障害,血糖値異常,血中アンモニア窒素上昇,急性アルコール中毒,薬物中毒,中枢神経系感染症,敗血症,出血など多数の疾患がある.意識障害がみられる患者の診療では症状,発症時の状況,患者の基礎疾患,治療歴,飲酒歴などを参考に上記の疾患の鑑別診断を進める必要がある.このため,頭部CTスキャン,胸部X線検査,心電図,血液ガス分析,血液検査(特に血算と生化学的検査),尿検査などが必要になる.画像検査,心電図,血液ガス分析,尿検査,血液検査(病院内に検査室を持つ医療機関)など,意識障害がみられる患者に必要なほとんどの検査は30分以内に結果が得られる.
本稿では意識障害の原因として,血糖値,血液ガス,アンモニア,アルコールについて解説する.
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