検査じょうほう室 診療支援
登録衛生検査所における緊急報告値の検証と統一案
桑名 房一
1
,
QM研究会
2
1(株)エスアールエル
2Quality Management
pp.1517-1522
発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100203
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はじめに
1975年にLundbergは「患者診療中心の検査室運営」で,“Panic values”という検査医学用語を用い,即時治療を要する検査異常値の報告システムを提唱し,パニック項目と範囲を報告している1).わが国においても1980年頃から報告され始め2),1983年にはAST,ALT,LD,CKなどが追加されたパニック値が報告されている3).衛生検査所における緊急報告値は1986年(昭和61年)4月15日,「臨床検査技師,衛生検査技師等に関する法律施行規則の一部を改正する省令の施行について」(同年10月施行令)において,検査案内書への掲載が関係法規4)で義務付けられた.これを受けて当時の衛生検査所間で協議が持たれ,松田5)らによる「パニック値の決め方,考え方」などが引用されて現在に至っている.
QM研究会(衛生検査所13社により精度管理などの問題を検討する会:代表 金村茂)では標準化の一環として緊急報告値の見直しを行い,衛生検査所が一般的に利用できる項目と範囲とを策定したので報告する.
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