ワンポイントアドバイス
アームダウンに適した採血法の工夫
谷脇 清助
1
,
藤井 誠治
2
,
戌角 幸治
2
1元兵庫医科大学病院
2兵庫医科大学病院検体検査部
pp.682
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100070
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真空採血管による採血は,穿刺中の静脈圧を変化させてしまうと採血管内の血液が逆流し,汚染事故に繁がる可能性があると勝田ら1,2)により報じられた.2004年7月にJCCLS(日本臨床検査標準協議会)から標準採血法ガイドライン2)が発行され,現在このガイドラインに沿って採血が行われている.われわれも汚染問題が報道された後,この対策に取り組み2004年1月より傾斜式腕枕の試作を用いた採血を導入.また採血ホルダーを患者様ごとに交換することを決定した.これらはMTJ(Medical&Test Journal)883号,2004年2月に報告されたが,現在行っているアームダウン方式について紹介する.
テレビ,新聞などで採血の汚染問題が報道されて以後,採血に対する関心と不安を持つ患者様が多くなり,いかに患者様の不安を取り除きながら採血を行うかが問われている.現在,われわれが用いているアームダウン方式は採血用枕を三角形(図1)とし,その一辺に腕を添わせたとき採血管内の内容物が逆流しないように角度を工夫したものである.
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