オピニオン
変化する病院検査室―技師長として
西川 洋子
1
1大阪府立急性期・総合医療センター臨床検査科
pp.514
発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100030
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検査技師として病院検査業務に携わってから30年以上が過ぎた今,臨床検査を取り巻く環境の変化と当センター病院検査室の現状とをふまえ,求められる臨床検査,未来の検査技師像について述べる.
■病院検査室の現状
当院は大阪市の南部に位置し24診療科(662床)を有する総合病院である.創立50年になるが昨年10月に大阪府立急性期・総合医療センターと改名(元:大阪府立病院),また病院評価機構認定病院として存在を明確にした.現在の社会環境から生じる医療の構造改革が当センターにも波及している.経済的には大阪府の税収減から,この数年来府立5病院の経営効率化が問題となっている.院内ではクリニカルパス,電子カルテ化,経費節減,安全衛生などの委員会が活動しており,いずれにも検査科が参加している.2006年度からは電子カルテの導入,来年度は独立行政法人化が予定されている.検査技師31名(病理を含む)の臨床検査科であるが10数年にわたり退職者が補充されていないため,高齢化・非常勤化・検査の外注化が進行している.検査科創設来初めて,一般検査の業務委託化(ブランチ)を今年5月に向けて審議中である.
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