特集 リポ蛋白・脂質代謝と臨床検査
11 後天性脂質代謝異常
3.虚血性心疾患
都島 基夫
1
Motoo TSUSHIMA
1
1国立循環器病センター第8循環器内科
pp.1553-1558
発行日 1985年11月1日
Published Date 1985/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917580
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はじめに
これまで,多くの欧米の疫学や臨床研究などにより,虚血性心疾患の発症に至るまでの血清脂質の関与,特にコレステロールの重要性が論議されている.しかし,わが国においては,虚血性心疾患と血清脂質やリポ蛋白に関する将来研究(prospective study)は少なく,したがって危険因子としての血清脂質やリポ蛋白の意義の確認はまだなされていない.
本項では,虚血性心疾患の概念と臨床像,危険因子としてのリポ蛋白,脂質代謝の意義,治療や経過によるリポ蛋白の変動などを中心に述べてみたい.
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