特集 リポ蛋白・脂質代謝と臨床検査
6 酵素
5.スーパーオキサイドディスムターゼ(SOD)
篠原 力雄
1
Rikio SHINOHARA
1
1藤田学園衛生技術短期大学
pp.1447-1452
発行日 1985年11月1日
Published Date 1985/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917553
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スーパーオキサイドディスムターゼについて
スーパーオキサイドディスムターゼ(superoxide dismutase:SOD)は,1969年FridovichとMcCordら1)によってウシ赤血球から単離精製され,2O2-+2H+→H2O2+O2の反応を触媒することが明らかにされた.
スーパーオキサイドアニオン(O2-)は,酸素が一電子還元を受けたもので,その反応性はきわめて強い.化学的にはアスコルビン酸,エピネフリン,ジチオスライトール,フェナジンメトサルフェイト,ピロガロールなどの自動酸化により生成されるほか,物理的には,H2Oの紫外線照射および放射線照射などによっても生成される.一方,生体内においてはNADPH-チトクロームc還元酵素(NADPH,cytochrome c reductase:fp2)2),キサンチン酸化酵素(xanthine oxidase:XOD)3),アルデヒド酸化酵素(aldehyde oxidase)4),およびNADPH酸化酵素5)などの酵素反応によっても生成されることが明らかにされている.
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