トピックス
EC-SODと生活習慣病
大野 秀樹
1
,
木崎 節子
1
,
中野 法彦
1
,
桜井 拓也
1
,
大河原 知水
2
,
鈴木 敬一郎
2
1杏林大学医学部衛生学公衆衛生学
2兵庫医科大学生化学
キーワード:
分泌型細胞外スーパーオキシドジスムターゼ
,
生活習慣病
,
活性酸素
Keyword:
分泌型細胞外スーパーオキシドジスムターゼ
,
生活習慣病
,
活性酸素
pp.1158-1161
発行日 2005年10月15日
Published Date 2005/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100276
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
1. はじめに
スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)は,スーパーオキシド(O2・-)を過酸化水素(H2O2)と酸素分子(O2)に不均化する酵素である.O2・-は多くの活性酸素の源になっているので,SODは抗酸化酵素システムの最上流に位置しているといえる.哺乳動物には3種類のSODが存在する.すなわち,細胞質に存在するCu, Zn-SOD,ミトコンドリアに特異的にみられるMn-SODに加えて,1982年,Marklund1)がヒト肺から発見した分泌型細胞外SOD(EC-SOD)である.先に発見されたCu, Zn-SOD,Mn-SODについてはすでに膨大な報告があるが,EC-SODは精製や分別定量の煩雑さなどの理由で,酵素の性質や生理的・臨床的意義はまだ十分に知られていない.しかしごく最近,生活習慣病と関連して,EC-SODに関する報告が飛躍的に増加してきた2).
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.