特集 リポ蛋白・脂質代謝と臨床検査
3 脂質検査
4.総脂質
仁科 甫啓
1
Toshihiro NISHINA
1
1虎の門病院生化学科,臨床化学検査部
pp.1298-1300
発行日 1985年11月1日
Published Date 1985/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917513
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はじめに
総脂質とはコレステロール,中性脂肪,リン脂質などの総和を指す.
かつての化学法ではコレステロール,中性脂肪などを単独に測定するのには長時間と高度の熟練を要し,日常検査として実施するのには多くの解決すべき問題点があったため,それぞれの脂肪成分を求める前に総脂質値が求められた.酵素法の出現によって,各脂質成分が短時間で容易に測定されるようになって,総脂質測定の意義が薄れてきている.しかし,脂質代謝を総括的に把握するためには,総脂質測定の意義は重要である.ここでは総脂質測定法について解説する.
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