Japanese
English
研究
GOD-POD-ABTS法における尿糖定量の妨害物質の除去について
Elimination of Interfering Substances by the Somogyi Deproteinization Procedure in Urinary Glucose Determination with GOD-POD-ABTS Method.
斎藤 恵美子
1
,
笠井 治子
1
,
石渡 和男
1
,
仁科 甫啓
2
Emiko SAITO
1
,
Haruko KASAI
1
,
Kazuo ISHIWATA
1
,
Toshihiro NISHINA
2
1朝日生命成人病研究所臨床検査科
2虎の門病院生化学科
1Clinical Laboratory, The Institute for Adult Diseases, Asahi Life Foundation
2Dept. of Clinical Chemistry, Toranomon Hospital
pp.1067-1070
発行日 1980年9月15日
Published Date 1980/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915575
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はじめに
現在我が国では,酵素を用いた血糖定量にグルコースオキシダーゼ/ペルオキシダーゼ(GOD-POD)法が広く行われているが,尿糖への応用は極めて少ない.
GOD-POD法のGOD反応はβ-D-グルコースに特異的であるが,共役酵素によるPOD反応の特異性は低く,特に本法を尿糖定量に用いる場合には尿中に排泄される種々の還元物質や薬剤などの影響を受けやすい1,2).そのためそれらの物質をあらかじめ除去する必要があり,イオン交換樹脂3,4)や活性炭5)を用いて前処理を行うことが提唱されているが,操作が煩雑となり精密度に問題を生じやすい.一方GOD-POD法は高感度であるため,尿糖定量に用いるには尿を希釈する必要があり,血糖定量条件を直ちに日常の尿糖定量に採用することはできない.
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