入門講座 細菌
血液添加培地,特にチョコレート寒天培地の作り方と使い方
橋本 雅一
1
1東京医歯大微生物
pp.500
発行日 1968年7月15日
Published Date 1968/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917246
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血液添加培地
普通寒天では発育しにくい菌(レンサ球菌,肺炎球菌,ジフテリア菌,リン菌,ずい膜炎菌ブタ丹毒菌など)のための栄養分の補給とか,増殖に特殊な血液成分を必要とする菌(インフルエンザ菌,百日ぜき菌など)にその発育素を供給するために,基礎培地に血液が加えられた培地である。溶解して40-50℃に保った基礎培地に,5-10%の割に脱線維素血液またはクエン酸ナトリウム加血液を加え,泡立たないようによく混ぜてから平板あるいは斜面に固め,1夜無菌試験を行なってから用いるのが原則である。この血液添加培地はその使用目的によって次のように使いわけられる。
1)一般菌増殖用:血液寒天,血液ブイヨンなど。基礎培地には,普通寒天,ハート・インフュジョン寒天,トリプティケース・ソイ・寒天などがよく使われる。
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