技術解説
腎外性蛋白尿の検査法
藤井 暢三
1
1女子栄養大学
pp.991-995
発行日 1966年10月15日
Published Date 1966/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917064
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
あたえられた課題は,上のように腎外性蛋白尿の検査法であるが,便宜上,腎外性蛋白尿にはまずどんなものがあるかを,筆者なりに述べてみてから,一般検査法に移ろうと思う。
さて普通に"蛋白尿"といえば,まず腎疾患を連想し,ついで,尿沈渣の顕微鏡的検査へと考えが進んでいくのが,ほとんど常識である。しかし,厳密にいえば,人の尿中には,本来つねに蛋白質は含まれているものである。その量は,1日の尿(全尿)中に30mgから75mngにおよび,普通の検査法の"加熱酢酸法","硝酸法"や"sulfosalicyl—酸法"などでは,検出され得ないだけのことである。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.