医学常識
神経のはなし〔Ⅲ〕—神経の病気
鈴木 秀郎
1
1東大病院中央検査部血清検査室
pp.47-50
発行日 1961年1月15日
Published Date 1961/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916992
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神経系の解剖と生理,機能検査法などについてのはなしがすみましたので,今月は神経系の病気についてのべます。
前にのべたように神経系はいろいろな刺激をつたえ,身体のいろいろな臓器のはたらきを調節していますが,この他意識というものをもつています。この意識のいろいうな動きを精神現象といいます。神経系の病気のなかでとくに精神現象の障害のめだつものを精神疾患といつて精神科でとりあつかい,神経系がいろいろな原因で器質的な変化をおこしているものを神経疾患といつて内科でとりあつかいます。もつともこの2つの区別は必ずしもはつきりしたものでなく,両者のどちらにも属しうるものもあります(第1表)。
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