今月の主題 膵疾患と臨床検査
解説
膵外分泌機能調節ペプチド・4 神経ペプチド7B2
井口 東郎
1
,
船越 顕博
2
,
若杉 英之
2
,
安部 宗顕
3
Haruo IGUCHI
1
,
Akihiro FUNAKOSHI
2
,
Hideyuki WAKASUGI
2
,
Muneaki ABE
3
1国立病院九州がんセンター臨床研究部生化学部門
2国立病院九州がんセンター消化器内科
3飯塚病院
キーワード:
7B2
,
神経内分泌組織
,
分泌性蛋白質
,
膵ラ氏島
,
腫瘍マーカー
Keyword:
7B2
,
神経内分泌組織
,
分泌性蛋白質
,
膵ラ氏島
,
腫瘍マーカー
pp.1081-1085
発行日 1991年10月15日
Published Date 1991/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916866
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
7B2は下垂体より単離された分子量20~21kDaの蛋白質で,ヒトやラットでは神経内分泌組織を中心に体内に広く分布している.膵臓においてはラ氏島に7B2局在がみられ,膵ラ氏島腫瘍患者における高頻度の血中7B2濃度上昇が認められた.とりわけ非機能性腫瘍における血中7B2上昇が注目され,膵ラ氏島非機能性腫瘍マーカーとしての臨床応用が期待される.7B2の生理的機能については不明で,今後の解明が待たれている.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.