今月の主題 膵疾患と臨床検査
解説
膵外分泌機能調節ペプチド・3 Pancreatic Polypeptide
白鳥 敬子
1
Keiko SHIRATORI
1
1東京女子医科大学附属消化器病早期がんセンター消化器内科学
キーワード:
pancreatic polypeptide
,
コリン作動性神経
,
慢性膵炎
Keyword:
pancreatic polypeptide
,
コリン作動性神経
,
慢性膵炎
pp.1077-1080
発行日 1991年10月15日
Published Date 1991/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916865
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36個のアミノ酸より成るpancreatic polypeptide(PP)は,インスリン,グルカゴンなどと並ぶ膵ホルモンの1つで,食餌刺激,迷走神経刺激などで血中へ遊離し,膵外分泌を抑制する.PPは頭相,胃相,腸相のいずれでも放出されるが,コリン作動性神経が重要な役割を果たしている.また,慢性膵炎患者ではPP放出が減少しており,膵外分泌機能を反映すると考えられる.一方,膵内分泌腫瘍の患者では血中PPが高値を示すことが多い.
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