今月の主題 膵疾患と臨床検査
解説
膵関連酵素・4 トリプシン
桑島 士郎
1
Shiro KUWAJIMA
1
1大阪市立大学医学部臨床検査医学教室
キーワード:
トリプシン
,
トリプシノーゲン
,
セリンプロテアーゼ
,
トリプシンインヒビター
,
急性膵炎
Keyword:
トリプシン
,
トリプシノーゲン
,
セリンプロテアーゼ
,
トリプシンインヒビター
,
急性膵炎
pp.1061-1064
発行日 1991年10月15日
Published Date 1991/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916862
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トリプシンは,分子量約23,000前後の酵素蛋白質であり,膵臓で前駆体・トリプシノーゲンとして作られる.トリプシンは,基質ペプチドや蛋白質のリジン,またはアルギニン部分で特異的に分解する酵素活性を有するため,食物を消化分解するばかりでなく,トリプシノーゲン自身をも含み,種々の酵素前駆体を活性化する作用を持つ.臨床的には,急性膵炎の際には血中へ逸脱するトリプシンが増加することから,血中濃度が測定される.
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