研究
過塩素酸—リン酸—塩化第二鉄による血清中の総コレステロール定量法と血清中のビリルビン濃度
百瀬 勉
1
,
上田 陽
1
,
中倉 千春
1
MOMOSE TSUTOMU
1
1九州大学医学部薬学科薬品分析化学教室
pp.153-155
発行日 1964年2月15日
Published Date 1964/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916732
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血清中のコレステロールの定量法には数多くの報告があるが,一般に用いられている方法は大別して,Liebermann-Burchard反応あるいは塩化第二鉄―濃硫酸による比色法に基くものである。しかし日常分析法としては両方法共に難点の多いことはあらためて述べるまでもないであろう。著者らは安定な試薬,簡便な操作,良好な再現性,被測定値の信頼度という点から,過塩素酸―リン酸―塩化第二鉄法による比色法がきわめて日常分析に適していることを見出しているが1),今回は血清中の総コレステロールの定量にあたってしばしば問題となる血清ビリルビンの存在が,この定量法に対してなんら影響を与えないことを確かめたのでここに報告する。
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