知っておきたい検査機器
Lactate Analyzer
戸谷 誠之
1
1国立小児病院研究検査科臨床化学
pp.262-265
発行日 1980年3月1日
Published Date 1980/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202026
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血中乳酸値の測定は乳酸脱水素酵素(LDH)による酵素法が一般化している.しかし,この方法ではメタリン酸による検体前処理やその後の酵素反応と手間や時間が必要である.ところが,乳酸値の臨床的必要性は重症の心肺不全,ショック,酸塩基平衡障害を伴った病態と緊急検査ならびにベッドサイド検査としてのものである.この点では従来の測定法では十分な目的が達せられなかった.
Williamsら1)及びRacineら2)により報告され実用化に至った乳酸専用測定装置Lactate Analyzerは,採血後全血検体を用いて数分以内に測定を完了する装置である.ここでは現在実用化されているRoche Model 640 Lactate Analyzerを中心に解説する.
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