特集 簡易臨床検査法
簡易検査の検査室における利用のしかた
林 康之
1
1順天堂大学医学部臨床病理学教室
pp.860-864
発行日 1967年12月5日
Published Date 1967/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916263
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病院中検制度の普及にともない,中検としては膨大な日常検査件数をいかに精度よく,合理的に実施するかという管理面での問題が重要となりつつある。その解決策として,将来は術式の簡易化と機械化の二方向に進むと考えられるが,現状でいわゆる簡易検査法をいかに採り入れるかという点を考えてみた。
中検の規模それ自体は必らずしも検査件数の多いこと,あるいは検査種目数が多岐にわたるということは示していない。どちらかといえば臨床各科医師の利用度のみが検査業務の内容を示している。これはとりもなおさず検査種目数とその頻度は施設によって異なり,各施設毎に業務の合理化をはからねばならぬことを示すものと考えられる。すなわち,簡易化にしろ機械化にしろいかに利用するかということを画一的に考えることは難かしい。しかしながら,その目標とするところは(1)作業能率の増加,(2)結果的に現われる検査種目数の拡大,(3)緊急検査をいかに手ぎわよくさばくか,という3項目であろう。
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