民間病院の経営と管理
公庫資金融資の利用のしかた
村松 稔
1
1医療金融公庫貸付課
pp.268-271
発行日 1981年3月1日
Published Date 1981/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207425
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新たに病院を開設しようとする場合あるいは既設の病院が需要に対応するため増床したり,木造施設の不燃化を図ろうとする場合,これらの設備投資には相当多額の資金が必要である.現在では病床1床当たり500万円ないし600万円の資金がかかるのはごく普通のことであり,100床の規模を有する病院を新設しようとすれば土地の手当は別にして5億円ないし6億円の資金を準備しなければならない時代である.
医療を担当する場としての病院は,人間の疾病を扱うという意味において極めて強い公共性が求められる業種であるだけに,安定した経営の持続が社会的にも強く要求されることは言うまでもない.それだけに設備投資に要する資金の調達にはできるだけ長期かつ低利の資金を使用することが最も重要なことである.短期資金にその多くを依存することは開設後毎年元利金の返済に追われ,資金繰りに苦慮する場合が少なくない.
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