研究
Acid Phosphatase-Testによる血清酸phosphatase測定法の検討
目黒 邦輔
1
,
小田島 秀夫
1
1国立仙台病院研究検査科
pp.841-844
発行日 1967年11月15日
Published Date 1967/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916260
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
日常臨床的に測定しているphosphataseは,燐酸monoesterの水解にその触媒として参与するという共通の特性によって一括されるもの,すなわち燐酸monoesteraseという総括名をもつものであるが,決して単一なものではなくこの酵素は各種のphosphomonoesterに対し全くかあるいはほとんど同一に作用し,いずれも基質たるphosphomonoesterを水解させるという同一の結果を生ずるものである。したがって他の酵素のように特殊な基質に対する作用によってこれを分類することは困離なため,至適酸度によって酸phosphataseとアルカリphosphataseとに大別されている。酸phosphataseとはpH7.0以下(大部分は3.4〜6.0の問にある)に至適酸度をもつphosphomonoesteraseと定義される。
この血清酸phosphataseは主として前立腺癌の診断に用いられ,その定量方法は現在数多く発表されている。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.