入門講座 血清
免疫付着反応
松橋 直
1
1東大医学部血清学
pp.588
発行日 1967年8月15日
Published Date 1967/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916181
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補体の存在のもとで抗原が抗体と反応して複合物をつくり,補体を結合して霊長類の赤血球あるいはモルモットウサギなどの血小板に付着する現象を免疫付着反応(免疫粘着反応Immuno-Adeherence略IA)という。感度が高く0.005〜0.01μg抗体Nまで検出可能である。
免疫付着反応の原型は今世紀の初頃Mensnil (1901)Levaditi (1901)により知られており.また,トリパノゾーマが補体存在のもとで抗体と反応するとウサギ,モルモットなどの血小板につくReickenberg現象(1917)とほぽおなじ現象であるが,R.A.Nelson (1953)がこの現象を梅毒抗体,トレポネーマ,補体,ヒト赤血球の系で再発見して以来,種々の抗原抗体反応系でおこることが知られている。
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