特集 グラフ特集臨床検査の基礎
血液と消化液の採り方
小児の採血
西村 昂三
1
1聖路加国際病院小児科
pp.18-21
発行日 1966年11月25日
Published Date 1966/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916026
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小児の採血は,年令によりかなりの難易があります。小児の場合,できるだけ微量の血液で,諸種の検査ができるようにするべきであることは申すまでもありません。しかし小さい乳幼児でも比較的大量の採血をしなければならないことも少なくなく,こうした場合には小児科専門医の特殊技術が必要となりますので,その助けを求めねばなりません。一般に検査技師による採血は,小児の場合毛細管血の採血,すなわち指頭,耳朶,かかとなどからの採血が主となりますが,小児の採血にはその他にどのような方法があるかを一応知っておく必要がありますので,その概略を述べることにします。
毛組管血の採血は,大きい幼児や学童では耳朶や指頭を用いますが,新生児,乳児,小さい幼児の場合はかかとから採血します。またこれらの穿刺部位から採血用細管を用いて血液を十分とりますと,いろいろの検査に役立ちます。
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