技術解説
小児の採血
西村 昂三
1
1聖路加国際病院小児科
pp.289-292
発行日 1965年4月15日
Published Date 1965/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915742
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はじめに
小児の採血は年齢によりかなりの難易があることは皆さんおわかりと思います。また採血する血液量も赤血球数,白血球数や血色素量測定などの一般血液検査のように微量なものから,いろいろの化学定量のように比較的大量を要するものまでありますが,多くの場合小さいこどもであるにもかかわらず成人の検査と同じ量の血液が必要とされます。もちろん,いろいろの化学検査にもだんだん微量定量法が応用されるようになってきましたが,全国どこの病院でもすぐ使えるという段階にはまだまだ遠く,検査に必要な血液量をいかにして採取するかは,小児科領域では非常に大切な問題であります。
本稿では小児の採血全般について,自験を中心としてその初歩的な解説を試みたいと思います。
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