特集 日常検査法の基礎知識と実技
生理学
臨床生理検査総論
樫田 良精
1
1東京大学病院中央診療部
pp.1239-1240
発行日 1965年12月10日
Published Date 1965/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915861
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現在日常検査として行なわれている臨床検査を大別すると,患者から採取した材料,すなわち検体あるいは試料を検査するものと,検査するには患者の身体そのものが必要なものとある。前者の検体検査はそれぞれの専門に分かれて行なわれ,病理,細菌,血清,血液,臨床化学などの諸検査がこれに属する。後者,すなわち患者検査には生理検査,機能検査,生物学的反応検査,内視鏡検査,X線検査,ラジオ・アイソトープ(RI)検査などがある。患者検査の大部分は従来医師の協力者として看護婦,X線技師が加わって行なわれていたが,臨床検査技術の進歩と共にそれぞれの専門の知識と技術を身につけた検査技師の協力が必要になってきた。
現在大規模の中央検査室の生理部門で行なわれる主なものには心電図・心音図・脳波・筋電図・基礎代謝・呼吸機能・心臓カテーテルなどの諸検査がある。この中で,心電図・脳波・基礎代謝は日常検査として最もよく使われているので日本臨床病理学会の2級生理の実技試験でも現在この3つがとりあげられている。これらの技術の詳しい解説については次の各論を参照されたい。
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