今月の主題 甲状腺
カラーグラフ
甲状腺疾患の組織像
矢川 寛一
1
1岩手医科大学・第1病理
pp.1332-1334
発行日 1979年11月15日
Published Date 1979/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915294
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甲状腺疾患には普通の炎症,腫瘍などのように甲状腺組織自体の形態病変が病像の主体をなすものと,内分泌臓器としての特有な代謝機能障害が疾患像の主役を演ずるものとがあることは周知のところである.もともとホルモン異常を主徴とした,いわば機能性疾患の形態的表現は困難な場合が多いが,特に最近におけるホルモンの合成分泌機序の解明,あるいは免疫学的知識の導入によって,従来の甲状腺疾患の概念に著しい変化を示しているものもあり,これを裏付ける形態的理解がとても追い付けない状態である.
本項では,病理形態像からわく付けられるか,ないしは比較的特徴的な組織病変を示すような疾患の中から指定枚数内で二,三を選び,供覧したいと思う.
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