Japanese
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研究
抗D抗体検査用赤血球の保存中における抗原性の変動
Changes in Antigenicity during Preservation of Erythrocytes for Detecting anti-D Antibody.
松井 博範
1
,
石原 佑弌
1
,
神保 芳郎
1
,
井上 裕正
1
Hironori MATSUI
1
,
Yuichi ISHIHARA
1
,
Yoshiro JIMBO
1
,
Hiromasa INOUE
1
1愛知県衛生研究所
1Aichi Prefectural Institute of Public Health
pp.940-942
発行日 1979年9月15日
Published Date 1979/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915202
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緒言
血球抗体や血液型などの免疫血液学的検査には試薬として赤血球を必要とするが,これに用いる赤血球は新鮮なものが望ましい.しかしながら保存した赤血球を使用することもあるので,その場合には保存中における赤血球の抗原性の変動を知っていないと,成績の判読に問題が起こるかもしれない.
保存中における赤血球膜浸透圧抵抗変化及び赤血球中のATP及び2,3—DPG量変化については笹川ら1)が報告しているが,赤血球の抗原性の変動についての具体的な資料は現在のところ見当たらない.そこで保存中における赤血球の抗原性の変動をみるために,冷蔵保存と凍結保存を行った場合における赤血球の抗D抗体に対する反応性を観察するとともに,赤血球数の減少の状態も併せて観察した.その結果興味ある知見が得られたので報告する.
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