新しいキットの紹介
精製HBs抗原サブタイプ(adr,adw)に関する市販キット11種の検出感度の比較検討
吉原 なみ子
1
1東京大学病院輸血部
pp.505-508
発行日 1979年5月15日
Published Date 1979/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915099
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はじめに
現在,HBs抗原の検出法には種々の免疫学的方法があり1〜3),多くの製品が市販されている.HBs抗原にはサブタイプが大きく分けて4種類(adr, adw, ayr, ayw)あるが,日本ではadrとadwが約99%,yタイプは1%以下である.九州ではadrが90%以上であり北に行くほどrタイプが少なくなり,秋田では約46%と,地域によって分布が異なっている.市販のHBs抗原検出キットの中にはwタイプの多い外国で開発されたキットがあり,サブタイプの差が我々の日常検査に問題を生じるかどうか,最小検出濃度及び検出感度の違いを検討した.検査には我が国のサブタイプの99%以上を占めるadrとadwの精製抗原(目黒研究所から分与)を用いた.抗原量は分光光度計のOD280nmで測定し吸光度3.0を1mg/mlとした.
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