特集 酵素による臨床化学分析
定量法各論
7.アンモニア
横手 保治
1
,
安井 浩
1
,
渡辺 克之
1
,
林 忠寿
1
1協和醗酵工業株式会社医薬事業本部臨床検査薬室
pp.1322-1330
発行日 1978年11月1日
Published Date 1978/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914930
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
血液中のアンモニアの源泉は,アンモニウム塩として腸管から吸収されたものと,アミノ酸転移酵素とグルタミン酸脱水素酵素の共役反応で産生されたもの,及び体細胞でアミノ酸から直接離脱したものなどである.
遊離アンモニアは門脈を経て肝に運ばれ,毒性の低い尿素に変換された後,腎臓より排泄され,一部はグルタミンなどのアミドの形で処理される.したがって,健常者の血中及び組織中の遊離アンモニアは,極めて低いレベルに保たれている.更に,遊離アンモニアは血液中で次のようになっており,99.9%以上がNH4+の形で存在している.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.